导演:小林岳
【序 言】より 『史記』・『漢書』・『三國志』の注釋については現今までにさまざまな考察がなされているが、『後漢書』の注釋にかぎると、劉昭と李賢という二人の代表的な注釋者とその注釋書について部分的、副次的に言及した考察を確認するのみで、その人物像や注釋の内容を眞正面から研究對象に据えて、その包括的な究明を試みた著作については日本はもとより中國においても一篇も存在しないといっても過言ではないのである。 これまでに私は、梁の劉昭が選述した范曄『後漢書』の注釋書である『集注後漢』と唐の李賢による同書の注釋書である『後漢書注』を研究對象として拙い試論を重ねてきたが、今回それらを整理改稿して、この二人の人物像と注釋書について再檢討を加えるとともに、李賢注に見える劉昭注など先行注釋書の影響について新たな論證を試みた。それは後漢王朝とその前後の時代を考究する上で不可...(展开全部)