导演:山崎覚士
宋代明州の代表的研究として、斯波義信氏の『宋代江南経済史の研究』(汲古書院、二〇〇一年)が挙げられる。本書は江南諸都市を経済史的に解剖し、諸都市を取り巻く後背地などの経済領域なども考察対象とし、時代も通史的に扱われており、都市研究の金字塔である。明州(寧波)に関しては、明州城を中心とする地域空間の経済統合を宋代から十九世紀にかけて分析し、また清末の明州城内を復元した。しかしながら、宋代明州城の都市空間の復元はされておらず、その空間分析もまだまだ進めることが可能である。また明州城は海外国との貿易・外交の玄関口として機能したが、その点の考察も課題として残っている。 二〇〇五年度から二〇〇九年度までの五年間、科学研究費による特定領域研究「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成――寧波を焦点とする学際的創生――」が執り行われた。この研究は、寧波に焦点を当てて...(展开全部)